S.YAIRI YD-305 1975年(5123)
姉が多摩美術大学在学時に、当時ヤマハに勤めていた知人経由で、7万円で購入したギター。

アジャスタブルロッドの調整ナットがないので1980年より前の製造だということがわかる。楽器店の調整なのかサドルが異常に低くセッティングされており、べたべたな状態。これ以上サドル側で弦高を下げることはできない。

姉の経営するペンションのお客に15年以上自由に貸し出していたこともあり、さすがにいたるところに痛みがある。ボディには化学洗剤で拭いたような後があり、深めの打痕が多い。塗装もごく一部だが剥がれている。ブリッジ付近は若干膨らんでいる。ペグはさすが"西"ドイツ製でしっかりしている。バックの木目は大変美しく中央は違う材かと思うほど木目にメリハリがある。音はドレッドノートの低音が印象的で音量もある。6弦のバランスが良く弾いていて気持ちよくなるギターだ。弦を緩めて保管するということは全くしていなかったはずだが、ネックコンディションは良好。

S.YAIRIは1970年代にマーチンのコピーギターとして高い評価を得ていたメーカー。井上陽水が使っているということでも話題になった。
S.YAIRIとは社長でクラフトマンである矢入貞雄氏の名前に由来している。兄矢入儀市氏とともに鈴木バイオリンで楽器製作を学び、1935年に矢入楽器製造を設立。1970年代から倒産する1982年頃までS.YAIRIブランドのフォークギターを製作していた。2000年に貞雄氏の御子息である矢入寛氏がS・YAIRIブランドを復活させたが、自前で工場を持たず高級モデルは国内の寺田楽器で、廉価モデルは海外に委託生産しているという。まさにブランドだけが復活した形だ。(現在はHEADWAYが製造しているものもある)

一方、義市氏の御子息である矢入一男氏が1965年に設立したヤイリギターは、現在も国産、手工にこだわりK.YAIRIブランドのギターを作り続けている。
 
トップ バック 左サイド 右サイド
 
エボニー指板 ネック ヘッド シャーラー製ペグ
 
YD-305の刻印 SADA.YAIRI NAGOYA シリアル 5123 ブリッジ
 
12フレット弦高2.1mm エンド部 3ピースバック 3ピースバック
 
ブレース ブレース ブレース ブレース
 
"西"ドイツ製 ナット ヘッドロゴ 指板
 
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